モスクワだより(2)

山田 みどり

モルダバのワイン


暫くモスクワを留守にしておりました。行き先のウクライナ大使館で気にな つていた小泉首相の北朝鮮訪問のニュースをセンセーショナルに聞きました。 その後どうなつているのか、こちらでは余り報道されませんので、本当に気 になつておりましたところ、「杜父魚だより」で多くのメールが入つており ました。留守の間に溜まつていた仕事もそつちのけで読みました。

今回はモルドヴァとウクライナを回って来ました、モルダバは面積から計算 したら人口が一番少ないと言われる位静かな町です。産物は何も無く、働く 所も無く生活がきついので、人口の半分がルーマニアやドイツに流がれ出て います。しかし雨が少ないのと夏暑いのでブドウが良く取れ、美味しいワイ ンが出来ます。

1977年代1988年の一番美味しいワインが10ドル以下。貯蔵庫まで 坑内石掘した68Kmの中を車で行かなければたどり着けません。その坑内の 両側には各年に出来たワインの樽がギッシリとつまつております。一回りワ インの樽の説明を受けましたら、ガガーリンも試飲したと言う部屋で「幾つ もありますが全部デラックスです」と言われ、サラミや生ハムや新鮮な野菜 のサラダと10本位の各年のワインとシャンパンの試飲が自由に出来ます。

私は何回か行つておりますが残念な事に全然飲めません。何時もサービスし てくれるモルダバ美人から「飲んでみなさい」と怒られる始末です。飲んで 貰うほど嬉しいのだそうです。お酒の好きな人には堪らないでしょうが、私 には猫に小判、サラダだけつついて帰つて来ます。オマケに2本、赤のシャ ンパンとコレクションのワインのお土産付きで25ドル。


ノアの箱舟が再現する?


ペテルブルグは表向きヨーロッパですが、中身はまだまだソ連、これは色々 な意味合いで否定出来ません。でもペテルブルグは来年は見違える様になる でしょう。モスクワも五年前に市政850年を迎えて外見?大きく変わりま した。

今、日本でも見られないような大きなスーパーマーケツトが出来ております が其処に働く女の子の指導までには手が廻らない様で接客態度に何時も腹が 立つ事が有ります。もつとも過剰サービスに慣れている私の受け取り方も悪 いのでしょうが・・・。急激に変わつて行く外国資本のホテルやスーパーな どがどんどん出来てそれに付いて行けない国民的性格や教育にも問題がると 考えています。

初めに変えたこのサーヴィスの発端は、やはりマクドナルドでした。お役所 など色々な書類の作成、税金の手続きなどなど100%賄賂が幅を効かせて います。と言うより賄賂無くては始まらない、ロシア国民全部が携帯しなけ ればならないパスポートも期間が切れて再発行するのも、袖の下払わないと 何時出してくれるのか分からないと言います。

しかしその様な事のない様受け付けには「袖の下出すな」の張り紙がありま す。さらに事務所には不正の起こらない様に”隠しカメラ”まで有りますが 全然役立たずのお飾りのような物です。

アララツト山はアルメニアとトルコの境に有る様で私はアルメニアから見ま した今までに3回ですが旧約聖書が頭に有つたせいか富士山など問題になら ないくらいな美しさでした。と言うより激しい、厳かさとでも言いましょう か、富士山の様になだらかで無いためかも知れませんが・・・。

世界最古のキリスト教国であるアルメニアの人はこよなくこの山を崇拝して います。旧約聖書に出てくる「ノアの箱船」は、このアララツト山に漂着し たと信じられています。

この美しい山をみていると地球が高温になり、氷河が溶けて洪水をおこり、 ほとんどが水につかって、ノアの箱舟が再現する気がしてなりません。今ま で余りにも人間は横暴であつたが為に神の怒りを受けるのが、そう遠い時代 でなく、再びノアの箱舟から新しい世代と言うか地球が始まるのでは無いか 考えてしまいます。