秋深まるベルリンから


2002/10/13

ベルリンではすっかり秋めいた季節になってきました。そうはいってもド イツの秋、特に緯度の高いベルリンの秋は、涼しいというより寒く感じられ ます。ここのところ、最高気温が10度を切る日々が続いています。この気 候は日本だったら冬ですよね?

ベルリンでは普通、日本のような美しい紅葉が見られません。それは夏の 暑い気候から一気に寒くなるためです。「あ、今日から秋になったんだな」 と肌身に感じてわかるくらい、一日で気温さが15度くらいあることもあり ます。こんな気候ですから、街路樹の葉っぱはきれいに色づく前に寒さに 絶えられずばたばたと落ちてしまうのです。

でも今年は秋になってからも数日間温かい気候が続いていたおかげで、き れいな紅葉が見られます。9月に引っ越して以来、よく散歩をするのですが わたしの散歩コースではきれいな紅葉を楽しみながら歩いています。

新居は閑静な住宅街にあり、数分歩いたところには湖があります。もう少し 先まで行くとお城もあり、散歩コースには人気のようで、朝にはジョギング をする人たち、午後にはベンチで一休みする老夫婦、また芝生に寝転がって 読書をする人たちが見られます。それが、週末だけでなく平日の昼間にもい い年をした若者達がいっぱいいるのでとても不思議に感じられます。ひょっ として、この人たちはみんな失業者なんだろうか?と思うと、いたたまれな い気になってしまいます。

一方で夜になるとまったく人影が見えないというのもベルリンの特徴の一つ です。
ベルリンは9月末のベルリンマラソンと10月3日の東西ドイツ統一記念日式典 と大きなイベントが続いていました。式典は今年で12回目ですが、今年はベ ルリンを象徴するブランデンブルク門が改装され、その除幕式が行われたた め、いつもより盛大に行われました。ブランデンブルク門は今は不自然なく らい真っ白くなりましたが、一年も経てば汚れて元通りになりそうです。こ のイベントのため街中はツーリストの人々でいっぱいでした。いつもはがら がらの交通機関がこの時だけはラッシュ状態で、ぐったりと疲れてしまいま した。

でも昨日、日曜日の夜、日本から旅行でいらした方といっしょに街中のホテ ルまでタクシーに乗って街を見まわしてみたら、いつものベルリンに戻って いました。あんなにたくさんいたツーリスト達はみな帰ってしまったようで、 ライトアップされたブランデンブルク門まで続く大通りを夜の10時過ぎに歩 く人々はほとんどいませんでした。

「ベルリンて、ドイツの首都ですよねぇ?」 パリでの旅行を終えてベルリン にいらしたという中年のご夫婦の言葉を聞いて、不思議がるのももっともだ と思いました。

ベルリンの中心地では現在国際線の鉄道駅、レアター駅の大工事が進められ ています。次回のワールドカップの開催に合わせ、2006年に完成する予定と のことですが、これが完成するとヨーロッパで一番の大規模な駅になります。 それに合わせて夜のベルリンも少しずつ姿が変わってくるかもしれません。

 

 
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